天体観測
1917年に完成したヘール天文台ウイルソン山100インチ・フーカー望遠鏡は、ハッブル、ヒュメーソン達のたゆまぬ観測により、多数の小宇宙の写真を撮影し、現在の宇宙論の基本的な骨組みをつくり上げました。
1948年建造の200インチ・ヘール望遠鏡は当時の宇宙論者が考えた宇宙の境界を見きわめることをひとつの目的としました。この目的は不幸にして達成することはできませんでしたが、ヘール望遠鏡は、さまざまな天体を発掘し、またそれらの天体の詳細な分析を行い、その本質の解明を行いました。近年では電波天文学と協力して、QSOクェーサー、パルサーなど特異な天体の深査に活躍しています。望遠鏡とは、星から来る徴弱な光を集めるための一種の採光装置です。その能力は簡単に言えば、主反射鏡の面積に比例します。つまり、ロ径の二乗に比例します。同一の天体を研究するには、200インチ望遠鏡は100インチの4倍の能力を発揮することになります。200インチで一時間ですむ観測が、100インチでは4時間を要する勘定になるのです。ソ連では世界一を目指して、北コーカサスのツェレンチュクスカヤに、236インチの大望遠境を建設しました。巨大望遠鏡で第一に注意すべき点は、その巨大重量を支持する架台の構造です。徒来の望遠鏡はすべて地球の自転運動による天球の日周運動を追尾するために、赤道儀架台を使用していました。赤債儀とは地軸に平行な回転軸を持つ架台で、この軸は水平面に対してその土地の緯度に等しい角度で傾きます。この形式は、重力に対して非対称な応力が加わり、軸のひずみを防ぐために様々の装置を考えなければなりません。
236インチ望遠鏡では伝統的な赤道儀形式をやめて、経緯台形式を採用しました。これは望遠鏡全体を水平・垂直の二軸で支持するもので、重力に対しては非常に安定した構造です。しかし日周運動の追尾には、両軸の回りに高度・方位角の時々刻々の運動が必要であり、その角速度は一様ではなく、コンピューター操作による作動が必要とされます。大望遠鏡を製作する上で、第一の難関は、主反射鏡を作る巨大なガラス材の鋳造です。現在、熱膨張の皆無と言われるセルヴィット系の光学ガラスを使いますが、製作水準ではそのロ径が制限されていました。多数個の小鏡をまとめたモザイク型反射鏡も試作されていましたが十分の研摩精度には到達していませんでした。この巨大なガラス盤をいかなる姿勢でも円盤に変形を与えないような支持の方法で空気バッグや水銀槽を利用する方法が採用されています。赤道儀架合の構造については、巨大重量を変形なく作動されるために、様々な設計が行われていましたが、これらの設計図面は世界的に公開されています。こうして考えると、製作費用のお金は大体口径の三乗に比例すると見なすことができます。4メートル級望遠鏡の製作は、約40億円のお金になりますが、その性能から見れば最も経済的な口径と言えます。当時74インチ望遠鏡一基にその観測水準を委ねていた日本の天文学界は、4メートル級望遠鏡が切望されていました。

田舎暮らし
いつかは田舎暮らしをしたいと思っている人でも、その時がきても先送りしてしまう人が多いようです。田舎暮らしをやれる人は週末だけ田舎に行ったり、家庭菜園などの田舎暮らしのようなことをやっています。人生の残り時間を楽しもうと思ったら、準備ができてからやるというような時間はありません。家計にゆとりのできる時期まで待つと、気がつけば準備だけで人生が終わっていたということにもなりかねません。間取りの大きな家に住むことは、誰でも憧れることですが、お金をかけるだけが楽しい田舎暮らしではありません。思いきって第一歩を踏出してみましょう。
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