X線天体

ロケット観測により強烈なX線を出す天体が10数個知られています。その内おうし座にあるものは、かに星雲です。X線は地球をとりまく大気によって吸収されるために、ロケット、人工衛星など大気圏外での観測が必要となります。1962年6月、東大航空宇宙研究所はアメリカのマサチューセッツ工科大学のロッシ教授らグループとの共同観測で、特殊な格子形コリメーターを付けたX線検出器を使い、その天体の精密位置を決定しましたが、岡山天体物理観測所では、この予報に基づき、さそり座に13等級の青自い恒星状点像を発見し、また分光観測では数本の輝線スペクトルが発見されました。この天体はエクスターとも呼ばれ、距離数百光年にある温度1000万度の高温プラズマのかたまりで、比較的近年に発生した新星爆発の残骸だろうと推定されていますが、電波は全然検出されていません。同様な天体は、白鳥座、ケンタウルス座にも発見されました。

Celestial observation

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