天球
星空は、私達の頭の上におわん形の半球に見えますが、私達中心に大きな半径の仮想の球面を考え、この仮想の球面を天球と言います。天体はこの球面に投影した点として考えます。常に私達がながめているのは地平線によって区切られた天球の上半部です。
星の位置を示すために明るい星を連ねてかたどった図形が星座です。昔から動物や器具あるいはギリシャ神話の英雄や怪物にかたどって名を付けましたが、これらが基礎となり今日では八十八の星座により、全天を小天域に区分しています。
夜空の星も太陽や月と同様に東から出て西に沈みます。これは、天球が総ての天体をその上に固着したまま一日にぐるりと一回転する見かけの運動で、日周運動と言います。この回転の中心は天の北極で、この近くにある星が、北極星です。これは地球の自転運動による反映で実際に天球が回るのではありません。天の南極は日本では常に地平線下に沈み、見ることはできません。

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